資料4
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第5章 施策の展開
第1節 共に支え合う地域包括ケアシステムの構築
1 在宅医療・介護連携の推進
後期高齢者は,疾病にかかりやすい,要介護の発生率が高い,認知症の発生率が高い などの特徴を有しており,医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者が増加しています。
こうした高齢者が,住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けること ができるよう,退院支援,日常の療養支援,急変時の対応,看取り等,様々な局面で包 括的かつ継続的な在宅医療と介護を提供するため,国の基本指針では以下の項目を施策 として掲げており,平成 30 年4月までにすべての項目に取り組むこととされているこ とから,医師会をはじめ関係団体と緊密に連携しながら,在宅医療・介護サービスを一 体的に提供できる体制の構築に向けた各種取組みを推進します。
(1) 在宅医療・介護連携のための協議会の設立【新規】
平成 27 年度に医療や介護の関係多職種で構成する連携協議会を立ち上げ,在宅医療・ 介護連携の課題を抽出し,解決にあたっての対応策や進め方等について協議します。
(2) 在宅医療・介護サービスの情報共有による相談体制の構築【新規】
ア 地域の医療・介護の資源の把握
介護サービス事業者の情報は,「介護サービス事業者体制一覧」として市のホーム ページ上で公表しており,介護サービス事業者などにおいて活用されていますが,在 宅を支援する身近なかかりつけ医の情報不足が指摘されていることから,市民や医療 機関,介護サービス事業者の利用を前提として地域における医療・介護のサービス資 源を把握し提供します。
イ 医療・介護関係者の情報共有の支援
患者・利用者の在宅療養生活を支えるため,その状態の変化等に応じて,医療・介 護関係者間で速やかに情報共有できるよう,ネットワーク環境の充実を促進するほか, 医療と介護における共通言語の構築などを支援します。
ウ 在宅医療・介護連携に関する相談支援
市民や地域の医療・介護関係者が在宅医療・介護連携についての相談や調整を行う 体制の構築に向け,医師会,歯科医師会,薬剤師会および介護サービス事業者など関 係団体と協議を進めます。
第5章 施策の展開
第5章施策の展開
16 エ 地域住民への普及啓発
市内における在宅医療・介護連携の取組み状況や利用方法等について,パンフレッ トの作成・配布や講演会の開催を通じ,地域住民に対し周知を図るなど,普及啓発に 取り組みます。
(3) 在宅医療・介護サービス提供体制の構築【新規】
ア 医療・介護関係者の研修
在宅医療や介護の充実に向け,市内の医療機関や介護サービス事業者など,より多 くの医療と介護の関係者に理解を深めてもらうため,研修会等を開催します。
イ 切れ目のない在宅医療・介護の提供体制の構築
高齢者が疾病を抱えても自宅等住み慣れた地域で安心し,自分らしい生活が続けら れるよう,医師会,歯科医師会,薬剤師会などと連携しながら,在宅医療と介護が切 れ目なく提供される体制の構築をめざします。
また,複合型サービスおよび定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用促進に向け 周知を図るとともに,複合型サービス事業所の整備を促進します。
ウ 関係市町との連携
市町を越えた退院後の在宅医療・介護サービスの提供や,利用者の急変時における 医療機関の確保など,広域的な連携に向け,関係市町との情報共有や協議を行います。
<国が示す在宅医療・介護連携推進の方向性>